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斎藤 祐児; 藤原 秀紀*; 山口 貴司*; 中谷 泰博*; 森 健雄*; 渕本 寛人*; 木須 孝幸*; 保井 晃*; 宮脇 淳*; 今田 真*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 85(11), p.114713_1 - 114713_7, 2016/11
被引用回数:15 パーセンタイル:67.86(Physics, Multidisciplinary)軟X線吸収(XAS)、磁気円二色性(XMCD)、角度分解光電子分光(ARPES)により強磁性体CeAgSbの電子状態を調べた。Ce XASスペクトルのサテライト構造の強度が非常に小さいことから、Ce 4電子は非常に局在的であることが明らかとなった。Ce XASの線二色性効果から、Ce 4基底状態は軸方向を向いたであることが分かった。XMCD結果は、CeAgSbの局在磁性描像を支持する。さらに、ARPESで得られたバンド構造は、CeAgSbでは無くLaAgSbに対するバンド計算結果とよく一致する。しかしながら、Ce 3-4共鳴ARPES結果では、ブリルアンゾーンの一部でCe 4と4ピーク強度比に波数依存性が観測され、Ce 4と伝導電子に無視できない混成効果が有ることが分かった。このことは、CeAgSbのあまり大きくない電子比熱係数と関係づけることができる。
荒木 新吾; 目時 直人; Galatanu, A.; 山本 悦嗣; Thamizhavel, A.*; 大貫 惇睦
Physical Review B, 68(2), p.024408_1 - 024408_9, 2003/07
被引用回数:47 パーセンタイル:84.79(Materials Science, Multidisciplinary)CeAgSb(正方晶ZrCuSi型)はT=9.6Kで[001]方向に強磁性モーメント0.4/Ceを伴う磁気秩序を示す。磁気秩序状態における[100]方向の磁化は磁場に対して直線的に増加し、3T付近に折れ曲がりが見られ、3Tでは自発磁化より大きな値、約1.2/Ceに達する。この[100]方向の大きなモーメント・磁化の折れ曲がりの起源を明らかにするため中性子散乱の実験を行った。CeAgSbの単結晶・粉末試料を用いた弾性散乱の実験では、T以下において[100]方向に0.4/Ceの強磁性モールントのみが観測され、基底状態は単純な強磁性であると結論づけられる。非弾性散乱では、5.2meVと12.5meVに結晶場励起が観測された。また、T以下では明瞭なスピン波励起を観測しており、強磁性的な相互作用でその分散を説明することができる。磁場中実験の結果、磁化の折れ曲がりは[100]方向の秩序モーメントの消失に起因するものであることがわかり、異方的な相互作用と結晶場を考慮すると、磁化・磁化率・磁歪などが統一的に理解できることがわかった。